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ブラぴ

ベンジャミンバトン、隅から隅まで腹一杯でしたブラぴで。発想として突飛な展開でしたが、そこはブラぴでシャブリ尽くす、みたいな感じですか。まぁまぁ面白い新作でした。しかし小泉が引導を渡す展開に釘付けです。

悼む人

直木賞作家などの表紙に大きく書かれると若干の抵抗はあるものの[永遠の仔]には甚く感動を覚え[悼む人]を買い込みました。人物像や背景の描き方が丁寧で見事な構成力と相まって情景がそのまま脳裏に描くことができる理解しやすい内容で、泣き泣きの記憶に残る優しい小説でした。その前に[事実の核心]が何となく相当な右寄りの大御所作家、柳田邦夫とイメージしてましたが全く異なり社説を取り纏めた様な社会派ノンフィクションの短編集で読み易くはあるものの、20年も前の本なので妙な違和感を持って読みました。そぉいえば[犠牲(サクリファイス)――わが息子・脳死の11日]を以前読む機会があり、大江健三郎とかガルシア・マルケスと覚えておくとインテリジェンスな人を紹介してましたね。

おすすめ

12月の繁忙ぶりが今月も尾を引いて、ブログ更新まったく手付かず。この間[カバチタレ]で何となく行政や法制の問題点を若干勉強してみたり、短編集[深夜にいる]を何気に読んだり、特に書きたてるものは無しで。お薦め品ネタで[RT58I]は確りネットワーク環境を構築されるには是非、装置の信頼性・安定性、サポート対応の良さ・的確さなど申し分ないです。VPNなどちょっと小難しそうな環境にはウッテツケかと思います。

ひろがね

細雪の降りしきるこのところ深々と[加地隆介の議]を読み込んでおり政界や国連などの小難しいネタを、理解しやすい漫画仕立てで作者弘兼憲史の力量に改めて感服しました。島耕作なんかも手掛けているあたり博識な方だと思います。逆に[デフレとバランスシート不況の経済学]に手を拱くあたり、自分の知性に猛省です。

年賀状

この時期年賀状をパソコンで作られる方が多いと思いますが、手間暇かけて金かけて寒々しい年賀状を作るより、印刷屋に出したほうが、遥かに綺麗で低コストであることをなぜ気付かないのかと、常々疑問です。確かに住所録は楽ですが・・・。若干読み始めた[デフレとバランスシート不況の経済学]、一節目で目が泳ぎ、気持ち悪くなって閉じました。ある意味、修行ですね、これは。

ざ・しーくれっと

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[ザ・シークレット]知人からの相当の勧めで読み始めた啓蒙書。毎度の事ながら、英文訳本の日本語訳の違和感に耐えながらも何とか読破。終始一貫して自己肯定、自分は全てであり宇宙である、引き寄せの法則などと300ページに渡り書き綴った自己啓発本。これがまたシツコイぐらいに連呼されてしまうと、自分は宇宙などと妄想してしまうのが怖い。その知人から手渡された、リチャード・クーの[デフレとバランスシート不況の経済学]・・・えらくメタリックなタイトルで。

グダグダ

[人間の十字架]森村誠一には厚みがあり、松本清張や横溝正史と通ずるものを感じます。登場人物や背景の描写、動機など複雑怪奇な関連性をうまく取り纏める構成力に感心しました。その辺がヒガシノとは一線を画してます。しかしアソウの逆リーダーシップが露呈してグダグダ感が蔓延するこの頃ですわ。

迷走

松本清張 [迷走地図]、ブックオフで上巻2冊も買って迷走した件は、読む気も書く気もなし。んで森村誠一[人間の十字架]と濁ったタイトルに魅入られて、読み始めました。今のところ、らしい内容ですね。

暗黒小説

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まさしく醜悪を描いた[溝鼠]。延々と下衆の醜態を暴力、金、SEXに交えて段組み440ページにウンザリです。しかし[背広の下の衝動]と同様な凄まじい世界観には感心しましたし、怒涛の如く読ませる力量には感服しました。それにしても下衆と変態しか登場しない展開に辟易しましたね。新堂冬樹、[ある愛の詩]や[忘れ雪]などヨスケな純愛小説を描いたりと、暗黒作家は恐いわ。それを読んだ自分も怖いわ。しかし羽生の終盤は怖いわ。

[ 秘密 ]

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買い漁った東野の[秘密]、まぁまぁ。死する母親の人格が幼き娘に憑依する陳腐な背景設定とその夫の理解に苦しむ異常なまでの嫉妬心に多少エズいてしまう中盤の件など、読む気さえ失いそうでしたが、最後は上手に締めてくれました。人格と身体、意図されたテーマを考えそうになりますね。しかし東野はもうええわ。

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