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天使の梯子

あまり読まない恋愛小説でした。作家が女性の場合、変に偏った世界観を強要されがちで(こうゆう自分も偏屈ですが)しかし本書は男目線で心の奥底に蔓延る自責の念の心理描写、今に至る確りとした背景設定による構成内容で、違和感もなく読みやすい。さほど大きな起伏はなく、淡々とした日常を描くでなく、恋愛を第1人称で描き切り、それでいて気持ちよく共鳴できる、村上由佳さん、結構いける作家さんでした。

ホモ小説

ゲルマニウムの夜とする辺りは豪くシュールな内容を期待してましたが・・
毎度毎度の咥えるだの手コクだの男色の描写が数多く、辟易しながら読む進んでいく内、肉体が朽ちはて、記憶からも忘れ去られることでの完全なる死、恰も悼む人の真逆をいくような内容を並びたてるビックラこいたホモ小説。ところがWEB上では絶賛!芥川賞を獲ったり、映画化されたりとどうも歪曲して解釈され過ぎているようにも思え、また捏ね繰りまわした表現と、読めない漢字の羅列にも閉口気味。真直ぐで真白な自分にはどう理解していいのか?いま一つ腑に落ちない小説でしたばい。

サンドペーパーララバイ

そこらのハードボイルドとは明らかに一線を画すパンキーでアナーキーなササクレだった内容です。所謂ハードコア、一貫して暴力とドラッグとセックスと殺人、これらが全編書き殴られ、並々ならぬザラツイタ後味を味わうことに。平々凡々な日常に一石を投じたような作品でしたね。

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