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パレスチナきた少女

それほど興味があったわけではないのですが、史実を交えながらイスラエルパレスチナ問題を浮彫にし、混沌とした中東問題の根底にある民族意識を如実に描いた実に面白い小説でした。
土と岩の不毛の地、その僅かばかりの土地を巡って、ユダヤ人とアラブ人は何十年もの間抗争を続けてきた事。ヨーロッパで財産を奪われ、生きる権利を否定されたユダヤ人が、パレスチナではアラブ人の財産や権利を奪いながら、必死に民族の生き残りを図っている事。勉強になりましたね。
逆に映画版の模倣犯、歴史に残る駄作、最低の映画でしたね。傑作の小説をどう映像化されたか、森田芳光監督だし、相当の期待とともに2時間、身じろぎせずに2時間、糞の中居に2時間、DVD真っ二つに割りたくなる映画でした。